今回は、知る人ぞ知る多摩湖線の異端車、クハ1101を製作したので書きます。
(このへんにくだらない広告入ってると思いますがこれははてなブログの仕様で、僕が入れている訳じゃないです。なのでクリックしても僕にお金は入りません!!)
製作開始。
ベースはkitcheNの日立サハ1101。
作る前に軽く実車の紹介です。
もともとこの車両は雲仙鉄道カハ22として1936年に登場。1938年に雲仙鉄道廃止により同車は篠山鉄道へ譲渡されますがそこも1944年に廃止、西武鉄道に移り放置の後、1951年に多摩湖線モハ101形と組む制御車として再起しました。ところがどっこい!1953年に踏切事故で脱線転覆大破し休車。1956年に修理後日立電鉄に譲渡され、同サハ1101に改番されるも殆ど出番はなくいつの間にか消えてしまったようです。
今回は西武多摩湖線で制御車として使われた1951〜53年の仕様です。
9m車体にせり出した偏心台車と片方だけのトロリーポール、一度見たら忘れません。
ま、ほどほどにして製作開始。
今回は台車枠付きなのでこれをまず組み立てていきます。鉄これの適当な台車のガワを切り飛ばした後接着します。軸受の内側に丸穴が空いているのでここに車軸が入るよううまく調整。
本物通り偏心台車!
次は車体を箱組み。特に何も問題なく組み上がりますが一つだけ注意なのは、ドアの下の部分。羽目板がエッチング表現されているのですがなぜかこの部分が極端に薄くなっており・・・触ったらポコっと凹んでしまいました。しかも、うまく戻せません!結局ドアの下部がボコボコになってしまいました・・・プラ板などで裏打ちするかなんかした方がいいです。
あと、設計ミス?みたいなのはもう1か所あり、それが車端部の一番端の窓の横のですが、この部分、何故か内貼が寸足らずになっているので、窓と外板の間に大量の半田か接着剤を流して固めないと、車体角を削るときに丸ごと剥がれて大変なことになります。
とりあえず箱組みしておでこにパテ。
右のは同時にまた新しく作り直してるモハ101です。
前にいちど作り直したのですが、作り直し2回目。つまり3両目です。
6/25に作った2代目の方は早くも部品取りに。
あと、クハ1111のカプラーを首振りにしました。
ま、そんなこた置いといて、クハ1101の続き。とりあえずおでこを整形して・・・トロリーポールですね。
トロリーポールは真鍮線と適当なバネと適当な余りパーツで作ります。
窓の下の外板との隙間はこの時点でパテで埋めます。
こんな感じで、バネで上下できるトロリーポール風のものができました。
あとは仕上げとして車体角をヤスリやらカッターやらで削ってRを付けます。縦樋や配管での誤魔化しが効かないので注意。
ベンチレーターは、小型ガラベンがないので小型半ガラベンを2つくっつけてガラベンにしました。トロリーポールの部分にはベンチレーターが撤去されていてありません。
車体を整形、サフを吹いて・・・ざっとこんなもんでしょう。排障器は真鍮線とてきとうな紙で作ります。尾灯はボナの尾灯。連結器ですが、実車は連結器が撤去されていて端梁に台座の穴だけ開いてる状態なので、これも表現しときます。
仮組み。なんか台車が出てて変な感じですがこれで実車通りで間違いない筈なのですが・・・。
塗装中。小さいので案外簡単でした。ただし、ドアの羽目板にかかる部分のマスキングと、ドア上の水切りだけ注意!
塗装後組み立て。腰板に前照灯をつけます。これはトロリーポール時代の多摩湖線はみんなそうです。おへそライトにしてトロリーポールとの接触を避けているようです。
床下にはおそらくあったであろう抵抗器とブレーキシリンダーを置きます。にしても、なんか台車が出っ張りすぎてて変ですね。でも、これで合ってる筈。
窓を貼ったり連結器をつけたりして・・・完成!!!西武クハ1101です!
いやあ、なかなか面白い感じに仕上がりましたね・・・でもこれが実車通りなんだから面白いもんです。実車の活躍は2年間と短命でしたが、とても惹かれる車両です。ぜひ相方のモハ101もポール仕様で作りたいですね。
多摩湖線クハの並び。これらが同時に存在したことはないですが、並べてみても面白いです。
てなわけで、まあ今回はこんなもんで!